ミャンマーの少数民族言語を iOS (iPhone/iPad)で表示・入力してみよう!

ミャンマーの少数民族言語を研究されている研究者と会話し、実際に試してみると、カレン語(Karen)、シャン語(Shan)、パオ語(Pa-O (PaOh))、モン語(Mon)を手持ちの iPhoneX (iOS 11.2.1) で入力・表示することができたので、ここに備忘録としてその方法を残しておきます。iPadでも問題ないはずです。

デバイスで入力・表示するために必要なこと

  1. 表示:各言語のフォントをインストールできること(プロファイル)
  2. 入力:OSのキーボードに追加できること

この2つの条件をクリアできる機能(OS標準)あるいはアプリがあれば、それ上で動くアプリからその言語の入力・表示ができるようになります。

あるいは、ウェブサイトにその言語のウェブフォントが実装されていれば、1. のフォントがなくても構いません。たとえば、モン語のニュースサイト、http://mon.monnews.org  はモン語のウェブフォント(Google提供のウェブフォント)が組み込まれていますので、モン語のフォントを端末にインストールしていなくてもモン語を表示することができます。またこのサイトの検索窓にモン語で入力しても文字化けしません。

Step 1. フォントのインストール

をインストールしてください。
いろいろ試しましたが、このフォントが入っていれば、カレン語(Karen)、シャン語(Shan)、パオ語(Pa-O (PaOh))、モン語(Mon)が LINE で文字化け無く表示できることを確認しました。ここにある他のフォントも対応と書かれていますので、それらをインストールしてもよいかなと思います。

iPhone で上記サイトより「Download」をタップすることで、それぞれのプロファイルのインストール画面がでてくるのでインストールします。Sagar の場合には下記のようにプロファイルが追加されます(設定 > 一般 > プロファイル)。

モン語(Mon)フォントについて

http://mon.monnews.org の上部「Font」リンクより、「mon3.mobileconfig」(Googleフォント)をインストールできます。フォントは好みもありますし、どれをつかったほうがよいか筆者には分からないので、情報のみ掲載しておきます。

 

Step 2. キーボードのインストール(追加)

モン語(Mon)、シャン語(Shan)、パオ語(Pa-O (PaOh))の場合

  1. TTKeyboard アプリをインストール。
  2. 設定 > 一般 > キーボードより、「新しいキーボードを追加」を選択
  3. TTKeyboard をタップします。
  4. Mon、OurShan、PaOhONにします。
  5. これで下図のように3つの言語が追加されたはずです。

 

カレン語(Karen)の場合

  1. 「Karen keyboard」(有料120円 / 1ドル)アプリをインストールします。
  2. Karen keyboard アプリを起動すると、Karen フォントのインストールをするかどうか聞いてきます。Step 1 でフォントは別途をインストールしているので不要です。ただしフォントをいれても構いません(どのフォントを使うかは好みの問題のため)。
  3. 設定 > 一般 > キーボードより、「新しいキーボードを追加」を選択
  4. Karen keyboard をタップします。
  5. これで、Karen keyboardが追加されたはずです。

 

Step 3. 実際に入力してみよう!

※入力したいアプリは一旦終了してから試してみましょう。
※不明なら一旦端末を再起動するのが確実かなと思います。

キーボードの左下にある◯の網線マークを長押しすると、利用したいキーボードを選択できます。
各言語の入力は、SafariとLINEで試しました。基本的にアプリの場合には、相手も Step 1のフォントがインストールされている必要があります。
(冒頭紹介した、ウェブフォント埋込み型ウェブサイトの場合のみ不要)

 

モン語(Mon)

シャン語(OurShan)

 

カレン語(Karen)

パオ語(Pa-O (PaOh))

それぞれ文字化けせずに表示できていることがわかります。

 

Appendix. ミャンマーカレンダー、その他のフォント

 

      

MyFont というアプリをインストールすると、Tharlon や Myammar3、Zawgyi-One などのフォントを簡単にインストールすることができます。
ただし、Tharlon フォントでは ここで紹介した少数民族用言語は文字化けするものもありました。また、このアプリの More Apps リンクには、同じ開発者の別アプリ紹介があります。たとえば、MyCal はミャンマーカレンダーです。ただし、残念ながら昔の暦には対応していないとのことです(1900年とかそれ以前を研究者にチェックしてもらったところ)。

 

2017年12月25日 木谷

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